第1節 : コロナ禍の対応
コロナ禍を乗り越えて
2020(令和2)年の早春に始まった新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、聖徳会に大きな試練をもたらした。サービスを利用する高齢者はもちろん、感染を防ぐための「3密」対策の実施は、人と地域を支えるサービスを提供し公益な取り組みを推進するうえでも障壁となった。
政府が最初の緊急事態宣言を出す前にいち早く、新型コロナウイルス対策を開始。特養などの面会は基本的に禁止し、必要な場合は検温のうえ入館することにした。職員に対しては、出勤前・出勤後に検温し熱や風邪症状などがある場合は勤務を控えること、などを決定する。一時的に入手が困難になったマスクは、手製することも奨励した。

大阪老人ホームうえだでのコロナ対策会議の様子

防護服を着て業務にあたる職員
岩田敏郎理事長は「国などから福祉施設での対応基準が示されているが、それに上乗せするかたちで実施して欲しい」と指示。その後、入居者や職員に感染の陽性が判明した際には、同フロアに入居する高齢者や職員全員がPCR検査を実施し感染の有無を確認。また、聖徳会の法人内で介護と医療の連携を取ることで、施設内のクラスター発生を未然に防いだ。
変異型の相次ぐ登場など、出口が見えないwithコロナ時代であっても福祉事業の運営は求められる。厳しい状況のなかでも、岩田敏郎理事長は「介護崩壊につながりかねない。これまで以上の対策を講じて欲しい」と常に職員を励まし続けた。
第2節 : 創立120周年を迎えて
創立120周年記念事業
大阪養老院が開設した1902(明治35)年12月1日から4万3,830日の歳月を経て、また、明治から大正、昭和、平成、令和へと時代の変遷を乗り越えて 2022(令和4)年12月1日、聖徳会は120周年を迎えた。
120周年記念セレモニーは2023(令和5)年3月19日都シティ大阪天王寺(旧天王寺都ホテル)で開催した。今回は「職員に感謝する会」として主に職員・理事・評議員などが参集し、春に入職する新卒内定者も出席した。
120周年記念事業は12月3日、 松原商工会議所を会場に、午前中に保育園の園児による三園合同発表会を、午後には新型コロナウイルス禍で中止していた「はっするアカデミー」 を開催。講演会や演奏会を実施し、地域の住民も参加しつながりを深める催しとなった。また先行して、周年記念イベントの恒例となった「チャレンジウォーク」も開催。11月19日・20日の2日間にわたり、大阪老人ホームをスタート・ゴール地点に関西エアポートワシントンホテルを折り返し点とする往復120kmを踏破した。
さらに、2023年4月には記念誌『社会福祉法人聖徳会120年史』を刊行する。120年にわたる聖徳会の軌跡を未来へと記録し、次世代へと歴史をつなぐものとなった。

はっするアカデミーでの演奏会

120kmチャレンジウォーク、スタートの様子
第3節 : 「道ひとすじ」の挑戦
いつも「時代の、その先」を見据え、描き出す未来像
地域の衰退や家族機能の脆弱化などの生活課題が顕在化し、団塊ジュニア世代が後期高齢者となる2040年問題への対応も求められるなか、地域共生社会の実現を主導する社会福祉法人としての期待を担って、聖徳会は第六期中期経営計画「2025年計画」を策定し、2023(令和5)年4月に新たなスタートを切る。全国社会福祉法人経営者協議会が策定した「アクションプラン2025」が示す「支援・地域社会・福祉人材・ 経営」の4つの基本姿勢に準拠しながら、松原市東北圏域における包括ケア拠点としてさらなる展開、独創性のある子育て支援、地域における公益的な取り組み、中長期的な人材戦略構築、SDGsや健康経営の推進、など8つの独自の目標を掲げた。
聖徳会は創立以来、目の前にいる困っている人を支えることを第一義に、それを可能にする自律的な経営を確立しながら、いつも「時代の、その先」を見据え、時代が要請する社会福祉法人としての使命と務めを果たしてきた。120年の軌跡は、ただ歴史が長いだけではなく老舗のイメージともなるブランディングである。これからも輝きを増しながら、聖徳会の「道ひとすじ」の挑戦のあゆみは未来へと続いていく。
LEARNING FROM HISTORY, PONDERING TODAY, ENVISIONING TOMORROW.














